弁護士が電話をすることで不倫の相手方が慰謝料の支払いに応じた事例
妻の不倫を疑った夫が探偵に依頼し不倫相手を突き止めました。相手は何と妻の務める会社の役員(既婚)でした。夫は大変憤っており、慰謝料の請求をしたいと考えています。しかし相手が会社役員という肩書を持つことから、揉め事になったら社会的な肩書を持たない自分の方が不利になるのではないかと心配して弁護士に相談した事例です。
相談内容と背景
30代の妻との間に子供はなく、夫婦共働きの家庭です。数カ月前から妻の帰宅が遅く、月に一度ないしは二度は休日に出張することもありました。夫は妻の様子を訝しみ探偵に調査を依頼したところ、妻は妻の務める会社の役員と不倫関係にあることが発覚しました。妻を問い詰めたところ、妻も不倫を認めました。
妻も反省し、「今の会社を辞めること」「もう不倫相手の役員とは会わないこと」を約束したため、離婚せずにやり直すことで合意しています。夫は妻に対して慰謝料の請求も考えていません。しかし、浮気相手である妻の務める会社の役員に対しては慰謝料の請求をしたいと考え、弁護士に依頼しました。
弁護士との相談において依頼人である夫は、慰謝料請求の相手方が社会的な肩書を持っていることに懸念を持っていました。社会的な地位を利用して自分を不利な立場に陥らせるのではないかと心配していました。
弁護士による解決方法
相談を受けて真っ先に行ったことは、夫に対して「社会的地位があっても不倫は不貞行為であること」「慰謝料請求は可能であること」を伝えました。その上で、まずは弁護士から相手方である会社役員の携帯電話にかけ、お話しをさせていただきました。その際には「内容証明郵便を出せば家族に不倫が知られてしまう可能性があること」「依頼人や弁護士が職場に連絡すれば職場での信用問題に関わること」「依頼人は調停や裁判も辞さないこと」をお伝えし、慰謝料の支払いに至りました。弁護士の電話連絡だけで相手方に慰謝料の支払いを認めさせ、解決した事例です。